中学校教諭の男が殺人の疑いで逮捕された事件で、警察の聴取に備えたものなのか、“想定問答”のメモが見つかったことが12日、捜査関係者への取材で分かりました。さらに、男の説明の“矛盾”も明らかになってきました。 ◇ 今年2月、東京・江戸川区の学校の近くに住む山岸正文さん(当時63)が自宅で殺害された事件。警察は現役の中学校教諭である尾本幸祐容疑者(36)を殺人の疑いで逮捕しました。尾本容疑者は山岸さんの自宅に侵入し、顔や首などを刃物で複数回、切りつけるなどして殺害した疑いがもたれています。 その後の捜査関係者への取材で、現場から血のついた「マスク」と「メガネ」が見つかり、一部、尾本容疑者のものとみられるDNA型が検出されたことがわかりました。 尾本容疑者(逮捕前の任意聴取) 「『土足でいいからあがってほしい』と言われ、荷物を運ぶよう頼まれたことがある。鼻血が出てマスクが汚れたので替えのマスクをもらった。『血のついたマスクは捨てておく』と言われ、マスクを(山岸さんが)渡した。メガネは花粉症対策用で、家の中に置き忘れた」 こう話していましたが、その後の捜査で、関係先から“聴取で話した内容のような”回答が記された「想定問答」のメモが見つかったといいます。 警視庁からの事情聴取を乗り切るため、対策していたのでしょうか。 ◇ さらに明らかになったのは、尾本容疑者の説明の“矛盾”です。 尾本容疑者は事件当日の午前7時24分ごろ、中学校に出勤した記録があります。逮捕前の任意の取り調べでは、「自分は事件発生当時、学校にいたので事件とは関わりがない」と話し、勤怠システムの記録では午後7時15分に退勤していました。 しかし、この退勤記録は上司に依頼し、代わりに入力してもらっていたことが判明しました。上司を使ってアリバイ工作をしていた可能性があるのです。 山岸さんが殺害されたとみられる午後6時半ごろから午後6時40分ごろの間、尾本容疑者は勤務を続けていたことになります。 ただ、実際には、現場周辺の防犯カメラには、学校で“勤務しているはず”の尾本容疑者とみられる姿がとらえられていました。 犯行時刻の1時間ほど前、黒いフードをかぶり、マスクと手袋姿で現場の方向へと歩いて行きました。学校周辺の防犯カメラにも、午後1時ごろに学校を出る尾本容疑者の姿が映っていました。 尾本容疑者は競馬で多額の損失を出していたといい、投資もしていて、数百万円の借金があったとみられています。 逮捕後は否認した後で黙秘を続けており、警視庁は中学校の家宅捜索で押収したスマートウオッチなどを解析し、捜査を進めています。 (5月12日放送『news zero』より)

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