東京都江戸川区の住宅で住人の契約社員山岸正文さん(63)が殺害された事件で、逮捕された区立中教諭尾本幸祐容疑者(36)が競馬で数百万円の損失を出していたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。 外国為替証拠金取引(FX)への投資にも失敗していたとみられ、住宅ローンの支払いもある尾本容疑者。警視庁が口座の金の動きなどを調べたところ、インターネットで馬券を購入し数百万円も損失を出していたことも明らかになった。警視庁は、尾本容疑者が金品窃取目的で住宅に侵入し、職場から帰宅した山岸さんと鉢合わせして襲った可能性があるとみて調べている。 また、尾本容疑者の関係先からは、事情聴取など捜査に対する想定問答とみられるメモが押収された。自身に捜査が及ぶことを見越して作成したとみられている。 事件現場の3階建ての住宅内には、尾本容疑者が持つスニーカーと同型とみられる土足痕が複数残されているが、尾本容疑者は逮捕前の任意聴取に「荷物を運ぶのを手伝ってほしいと山岸さんに言われた。“土足でいい”と言われ、土足のまま1階から3階まで段ボール箱を運んだ」と説明。山岸さんが倒れていた玄関付近には、住人のものとは異なる血が付いたマスクと眼鏡が見つかっているが、これについては「入った際に鼻血を出した」としている。これらの内容もメモに記されており、警視庁は尾本容疑者がこうした遺留品とのつじつまを合わせるために、メモで予習してから事情聴取に応じていたとみている。 これまでに、尾本容疑者がアリバイ工作を試みたことも分かっている。事件当日は午後から休暇だったにもかかわらず、副校長に頼んで退勤時刻の記録を変更し、事件後の夜まで勤務したことになっていた。逮捕前の聴取には「事件当時校内にいた」と説明。だが、周辺の防犯カメラの解析などから関与が浮上し、逮捕された。 逮捕時は容疑を否認し、その後黙秘を続けている。逮捕前の説明には不自然な点も多く、虚偽の説明を重ねた可能性も含め詳しく調べている。

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